【株式会社豊田自動織機ITソリューションズ様】モダンな開発プロセスの導入からAIエージェント開発まで——TIISとスリーシェイクが共に切り拓いたAI駆動開発の現在地 | 活用事例
※写真右から
株式会社豊田自動織機ITソリューションズ(TIIS)デジタル情報技術戦略部 北原康太
株式会社豊田自動織機ITソリューションズ(TIIS)デジタル情報技術戦略部 部長 丹羽宏太
株式会社豊田自動織機ITソリューションズ(TIIS)デジタル情報技術戦略部 加賀屋柚衣
株式会社スリーシェイク Sreake事業部 エンジニア 芳賀雅樹
株式会社スリーシェイク Sreake事業部 エンジニア 荒木章伍
株式会社スリーシェイク Sreake事業部 エンジニア 佐藤慧太
株式会社豊田自動織機ITソリューションズ(以下、TIIS)は、豊田自動織機グループのIT全般を担うIT子会社です。過去10年でシステム開発ニーズは量・内容ともに膨らみ、新規事業やAI活用といった「攻め」のITに対する期待が大きく高まる一方、セキュリティ対応や老朽化への対処といった「守り」の業務の重要性も増しています。IT人材不足が重なる中、このままではいずれ高まる期待に応えきれなくなる。そうした未来への危機感がプロジェクトの出発点でした。
TIISが選んだアプローチは、コンテナプラットフォームへの移行とモダンな開発プロセスの導入、そしてGemini Enterpriseを軸としたAI活用の全社展開という、技術と組織の両面にわたる変革です。その推進を伴走するパートナーとして、スリーシェイクのSreake事業部が参画しました。ハンズオンや勉強会の開催や、模擬プロジェクト、エージェント開発と範囲を広げてきた支援は今も続いています。この取り組みはチームメンバーの成長にも大きく貢献しました。メンバーが主体的に動き、外部イベントで積極的に発信するメンバーも現れています。その変化の過程を、TIIS側の丹羽様・北原様・加賀屋様、そしてプロジェクトを担当したスリーシェイクのエンジニアに伺いました。
【お客様紹介】豊田自動織機グループのIT全般を支える、幅と深さを強みとする組織
─ まず、豊田自動織機ITソリューションズ様の事業と組織における役割についてお聞かせください。
| 丹羽 |
弊社は1991年に、株式会社 豊田自動織機(以下、豊田自動織機)の情報システム部門から分離独立して設立されました。2019年頃に親会社とともにIT戦略機能を強化するための体制を見直し、現在の形になっています。アプリケーション開発、組み込み開発、ITインフラ、セキュリティなど、IT領域全般の戦略立案から実行まで一貫して担うことで、豊田自動織機のビジネスに貢献するのが私たちの役割です。 |
─ 御社の強みをどのようにお考えですか。
| 丹羽 |
最大の強みは「幅」と「深さ」です。親会社のビジネス・業務・システム・データを深く理解した上で、IT全般に横断的に関わることができる。この2つを兼ね備えている点が、他社にはなかなかない私たちの特徴だと思っています。私の部であるデジタル情報技術戦略部のミッションとしては、技術的な観点から戦略を立案して社内に浸透させ、エンジニアリングの変革をもたらすことです。 |
【支援導入の背景】「守り」と「攻め」の両立へ、開発プロセスの本丸を変える決断

─ 今回の取り組みに至る前、開発プロセスや開発組織に対してどのような課題感をお持ちでしたか。
| 丹羽 |
過去10年で、親会社の各事業部からシステム開発ニーズが量・内容ともに大きく拡大しました。特に、新しい物流サービス事業やAI活用など、「攻め」の領域への期待が高まる一方で、セキュリティ対応やシステム老朽化への対応といった「守り」の業務の重要性も増しています。IT人材不足も重なる中で、このままでは、いずれ高まる期待に応えきれなくなる。そうした未来を見据え、会社として変革の必要性を感じていました。 |
―その危機感を受けて、どのようなアプローチを取ることにしたのでしょうか。
| 丹羽 |
攻めと守りの両方に応え続けるには、開発・運用のプロセスや構造そのものを変えるしかないという結論に至り、その第一歩としてコンテナプラットフォームへの移行とモダンな開発プロセスの導入というセットのアプローチを考えていました。 |
─ AI活用を推進しようと考えた背景についてもお聞かせください。
| 丹羽 |
開発プロセスの徹底的な自動化はAIと相性が非常に良いと考えており、AIを強力なパートナーとして、新たな開発プロセスに組み込むべきだと確信し、変革を進めようと決断しました。 |
【スリーシェイク選定の理由】伴走パートナーとして、AI駆動開発の「道標」に
─ 外部パートナーに支援を依頼することになった背景・理由をお聞かせください。
| 丹羽 |
変革による新たな開発プロセスは、当社のエンジニアが知識技術を習得して、主体的に推進していかなければいけない一方で、AIやモダンな開発は我々にとっては新しい領域で、特にAI技術は進化のスピードが非常に速いため、我々が目指す構造変革を加速させて最新のベストプラクティスを最短で取り入れて適用したいと考える中、そのガイドであり伴走者にもなってくれるような強力なパートナーが必要だと考えました。 |
─ スリーシェイクを選んでいただいた決め手はどのような点でしたか。
| 丹羽 |
Google Cloudさんからのご紹介でスリーシェイクさんと面談する機会をいただき、他社との比較検討を経て3つくらい優位性を感じたので選定させてもらいました。一つ目がGemini Enterpriseに対する実績と深い知見。二つ目が、それを実際に現場に落とし込んでいく時に必要となる、Google Cloud全体に対する圧倒的な技術力。三つ目がSREやDevOpsを含むインフラの知見と、モダンな開発プロセス全体への深い理解と実績です。加えて、ハッカソンなどを通じて伴走スタイルを実際に感じられたことも後押しになりました。現在も、我々が感じている課題の本質を深く理解し、最適な支援を続けてくれていると感じています。 |
─ 支援開始当初、スリーシェイクに対してどのような期待をお持ちでしたか。
| 丹羽 |
「伴走」という点への期待が一番強かったですね。AI駆動開発のような先進的な領域において、Google CloudやSREのトップクラスの技術力を持つスリーシェイクさんが、我々にとって伴走パートナーであり「道標」として一緒に走ってくれることを期待していました。 |

―(To:スリーシェイク)スリーシェイクとしては、支援開始当初にどのようなミッションを認識していましたか。
| 佐藤 |
主に2つのミッションを考えていました。一つはGemini Enterpriseを使った業務効率化と組織内での普及促進です。単純に開発者だけが使うものとしてではなく、エンジニア以外のメンバーにもAIを使いこなしてもらう環境を作っていくことを意識しました。もう一つは、アプリケーション開発プロセスに関する部分です。クラウドネイティブではない開発プロセスがビジネス上の損失につながっているという課題意識を当初から伺っていましたので、新しい技術やプロセスを使うことによる改善に加え、将来的な人材の採用などにも繋がるような取り組みにできたらとの考えのもとでご支援させていただいています。 |
【支援内容】ハンズオンから模擬プロジェクトへ、技術と文化をともに育てる
アプリケーション開発プロセスの支援について
―(To:スリーシェイク)具体的にどのような支援を行いましたか。
| 芳賀 |
開発プロセスのモダナイゼーションを中心に支援しました。TIIS様はC#やASP.NETといったスタックでのアプリ開発に慣れていらっしゃる一方で、コンテナ、OpenShift、CI/CDといったクラウドネイティブな領域には課題感があったので、模擬プロジェクトでの実践に先立って、前半はハンズオンや勉強会を進めました。 |
―(To:スリーシェイク)どのような内容を扱われたのですか。
| 芳賀 |
具体的には、コンテナの基礎や、Twelve-Factor Appの実践、GitHub ActionsによるCI/CD構築、Kubernetesの諸概念やエラー対処まで段階的に進めました。開発の進め方についても、TDD(テスト駆動開発)やSDD(仕様駆動開発)を小さく試しながら実践し、最終的にはデプロイ戦略やDORA指標などを扱ったDevOpsのワークショップまで広げています。 |
―(To:スリーシェイク)ハンズオンや勉強会の中で、特に意識されていたことはありますか。
| 芳賀 |
ツールの使い方を身につけるだけでなく、何のために使うのか、目的意識の共有については特に重視しました。たとえば「CI/CDを導入してデプロイを自動化する」となると、エンジニアの性として、GitHub Actionsの機能やワークフローの書き方ばかり意識が向いてしまいがちです。そこから一歩引いて、自動化で何がしたかったのか、たとえば「ヒューマンエラーの削減で、リリース事故を過度に怖がらなくてもよくなる」といった嬉しい点や、それらに基づいた設計方針も合わせて伝えるようにしています。 |
―(To:スリーシェイク)後半の模擬プロジェクトでは、どのようなことを行いましたか。
| 芳賀 |
社内施策としてのポータルアプリケーションを設計、開発し、コンテナとしてOpenShiftにデプロイしながら、CI/CDパイプラインの構築やTDDなどを実践しました。スリーシェイクとしては、技術的な壁打ちやコードレビューを通した議論、モブプロでの開発のサポート、ツールの先行調査などを中心に支援しました。せっかく生成AIがあるので、たとえばモックをさっと作ってユーザーレビューに回す形で、設計や開発のサイクルを高速化することも提案しています。 |

―(To:スリーシェイク)生成AIを活用したSDDにも取り組まれたとのことですが。
| 芳賀 |
はい、ここで大きな気づきがありました。まず試みたのは、Gemini CLIやConductor(AI開発フロー管理の拡張機能)を使って、上流の要件定義から実装までの一貫した工程を生成AIに任せるフローです。ユーザーの要望を受けて、要件の整理→機能一覧→設計→仕様書→コーディングまで生成AIで一気に進めようとしました。ところが、ツールの定めるフローに縛られてしまって、エンジニアが開発プロセスを柔軟にコントロールできない問題が出てきたんですね。 |
―(To:スリーシェイク)それをどのように解決しましたか。
| 芳賀 |
特定のツールに対する依存を弱めて、開発フローを手動で設計し直しました。そこから生まれたのが、TIIS様流のHuman-in-the-Loopフローです。実装前に方針を整理したり、コーディング後に機械的なチェックやレビューを挟んだり、AIを活用しつつも要所ではデベロッパーが必ず介入するようなスタイルですね。こういったフローを「GEMINI.md」やAgent Skills(生成AIの作業ルールを定義したファイル群)として仕組み化し、チームで再現できるようにしました。現場で使うものなので、チームにとっての最適解を一緒に探し続ける姿勢で進めています。 |
―(To:スリーシェイク)AI開発において、エンジニアとして大切にしている考え方はありますか。
| 芳賀 |
コードに責任を持つのは結局人間ですし、たとえ生成AIが書いたコードでも、最終的な妥当性の判断は開発者の役割なので、設計における知見やコードを読む力は、むしろ今まで以上に求められると考えています。実際、見通しの悪い設計のまま任せるとAIも迷走しますし、生成されたコードを読み解けなければレビューも形骸化してしまいます。コーディングの労力をAIに任せられるぶん、設計には丁寧に向き合っていきたいですね。 |
Gemini Enterprise関連の支援について
─ (To:スリーシェイク)Gemini Enterpriseの組織活用に向けて、どのような支援を行いましたか。
| 荒木 |
Gemini Enterpriseの組織導入と効率的な利活用を進めるため、技術的な情報共有とユースケースの提案を中心に支援しました。背景として、TIIS様ではGemini Enterpriseの全社展開が進む一方、既存のEntraIDベースの環境との連携など、単一エージェントでは対応しきれない複雑な業務フローの自動化というニーズがありました。 そこで力を入れたのが、マルチエージェント連携の2つのアプローチです。一つは、GoogleのADK(Agent Development Kit)やAgent Engineを活用したフルコード実装によるAgent-to-Agent(A2A)パターンのトップダウン的なアプローチです。エンジニアが本格的なエージェントを構築してユーザーに提供する形を取っています。もう一つは、「Agent Designer」を使ったボトムアップ的なアプローチで、各ユーザーが自然言語でエージェントを作成し、それをユーザー同士で共有できる環境を整えるものです。この2つの側面から、現場で生まれる疑問や手作業(Toil)の解決を支援してきました。 また、BigQueryと連携した自然言語でのデータ分析エージェント、Vertex AI SearchとGoogle Driveを組み合わせたRAGエージェント(社内文書を参照して回答する仕組み)も構築しました。Outlook CalendarやTeamsとのフェデレーション連携、GitHub・Jira・EntraIDとのコネクタ検証など、既存の業務システムとの接続実証も幅広く行っています。JiraについてはTIIS様の開発プロセス刷新の文脈でもチケット管理の効率化を検討されており、その技術検証を担いました。新しいソリューションで前例が少ないため、Google Cloudのサポートと連携して課題解決にあたる場面もありました。こうした支援の結果、Gemini Enterprise展開後の社内Activity数は約4,000件/日まで増加し、継続的な利用が定着しています。 |
─ (To:スリーシェイク)アプリケーションのモダナイゼーションと、Gemini Enterpriseの活用の二つの方面でご支援する中で、技術的に意識していたことはありますか。
| 芳賀 |
コーディングをAIに任せると、大量のコードがアドホックに生まれて積み上がっていくかと思います。これでは人間がレビューしきれなくなるので、見通しの良い設計をあらかじめ用意しておくことは強く意識していました。また、無造作にコンテキストを増やすとAIが混乱するので、読み込ませるドキュメントを絞ることも意識していました。出力されたコードについても、テスト駆動で検証しながら進めることを大事にしていました。 |
| 荒木 |
Gemini EnterpriseのベストプラクティスはGoogle Cloudも提供していますが、実際にTIIS様の環境で適用できるか、適用すべきなのかはしっかり検討する必要があります。もしギャップがあるのであれば、どういった解決策があるのか考えてご提案するというところは意識してきました。 |
─ (To:スリーシェイク)単なる「作業支援」ではなく「内製化・育成支援」を意識した点はどのような部分でしたか。
| 芳賀 |
研修屋にならないよう、TIIS様の現場の課題に目線を合わせるよう意識しました。単なる一般論ではなく、承認プロセスやテスト、リリース戦略といった具体的な課題を一緒に考えることに注力しています。模擬プロジェクトでは、TIIS様のメンバーが積極的に自走される状態になっており、支援のフェーズが自然と「教える」から「一緒に考える」に移行していきました。属人化を防ぐためにモブプロなどで一緒に手を動かす時間も取って、最終的に私たちがいなくなっても回る体制づくりを大切にしています。 |
| 荒木 |
私が意識したのは、検証しながら新しいことを進めていく時に、検証結果だけでなく過程をすべてドキュメントに残していくことです。「こういう検証を経てこの結論に至った」という経緯が残ることで、TIIS様側でも再現できるようになります。できなかったこと、仕様上難しい部分も含めてきちんと共有することで、Gemini Enterpriseへの技術的な解像度を高めていただくことができました。次に「これはできないから別のやり方で進めよう」という判断を、TIIS様自身が自律的に下せるようになることが目標でした。 |
| 佐藤 |
取り組みをしていく中で得た知見などは、周囲にアウトプットすることで深まったり、整理できる部分もあるため、イベントでの登壇をしてみようという風土の促進などもさせていただきました。 |
【協業で感じた価値】「やってみるのもあり」が変えた、チームの一歩
─ スリーシェイクが伴走する中で、特に助かったと感じたタイミングや場面はありましたか。
| 加賀屋 |
開発経験が豊富ではないメンバーもいる中で、スリーシェイクさんは専門的な知見を提供してくれるだけでなく、私たちの取り組みに深く入り込んで、アドバイスやツールの提案をしてくれる点に助けられています。 |
| 北原 |
チームの困りごとや温度感を常に気にかけてくれて、必要なサポートを先回りして提供してくれる姿勢が頼もしいと感じています。AIでの開発以前に、開発そのもののやり方や考え方を自分たちでできるようにフォローしてくれる点、そして最新のやり方をSlackなどで随時共有してくれることで、毎日楽しく開発をしたり、チームのアンテナを張るのに役立っています。 |
─ 取り組みを通じて、チームメンバーの意識・行動に変化はありましたか。
| 加賀屋 |
我々は議論をした上で慎重にゴールを目指そうと進めていくことが多かったのですが、検証項目を議論しているときに「やってみるのもあり」という言葉をいただいたことがきっかけで、失敗を恐れずに能動的に進めるという視点が生まれました。そういった声がけや雰囲気作りをしていただいたことで、失敗を恐れず実際にやってみようという意識が出てきて、チームの動きが変わってきたと感じています。 |
| 北原 |
控えめだったメンバーが積極的になり、情報を自分から取りに行かなかった人が自発的に情報収集をし、メンバーに共有して「これをやってみませんか」という会話が生まれるようになりました。 |
| 丹羽 |
スリーシェイクさんにアウトプットを促していただいたことで、組織の意識が変わりました。以前は『外部発信は依頼があって初めてするもの』という認識でしたが、今ではメンバーが自ら外部イベントに応募して発信するようになっています。これまで外部発信をしたことがあるメンバーだけでなく、この組織からそういった人材が出てきたことも、伴走いただいたことの成果のひとつだと思っています。 |
─ (To:スリーシェイク)スリーシェイクとして、支援の中で難しかった点や苦労された点はありましたか。
| 佐藤 |
Gemini Enterpriseは進化の速いサービスです。また、AIの非決定的な性質から、データの読み込み挙動やエージェントの回答精度を安定させるには継続的な検証が欠かせません。「正解がまだ世の中にない」という状況を、スリーシェイクとTIIS様が一緒に切り拓いてきたのがこのプロジェクトだったと思っています。だからこそ、TIIS様の現場に本当に機能する答えを一緒に作れたという手応えがあります。 |

─ (To:スリーシェイク)TIIS様のチームの雰囲気について、スリーシェイク側から感じた点があればお聞かせください。
| 芳賀 |
大きな組織の中でも、ナレッジ構築や生成AIの活用など、現場の皆さんが真剣に取り組まれていて、技術の活用に積極的なチームだなという印象があります。こちらの提案とは別に、皆さん自身のアイデアで「AIエージェント活用のために静的サイトでナレッジベースを構築する」といった取り組みもされていて、刺激を受けるほどでした。人柄も温かくて馴染みやすく、一緒に進めていて楽しかったです。 |
| 荒木 |
Gemini Enterpriseへの取り組み本気度が、エージェントの構築数から非常に強く伝わってきます。「こういう機能が欲しい」「あれもやってみたい」という声もたくさん出ており、業務レベルでのAI活用に対する強い推進力を感じています。TIIS様社内では、業務の中での課題解決を目的としたノーコードエージェント開発ハッカソンが実施されました。参加者の熱意や現場から生まれるニーズに触れる中で、ノーコードでも高い精度と複雑な処理を実現できること、さらにそのアイデアの広がりに、私たちも驚かされました。 |
─ 取り組みを進める中で、TIIS様として難しかった点や苦労された点はありますか。
| 北原 |
スリーシェイクさんとのプロジェクト自体では難しかったことは特になかったんですが、AIのツールの進化が目まぐるしすぎて、今取り組んでいることが本当に正しい方向なのか、いずれ解決されてしまう問題に時間をかけていないか、という不安が払拭されないまま進んでいることが一番難しいですね。 |
| 佐藤 |
現在は本当に過渡期にありますよね。AIを活用していく以上、変わることを前提に細かく小さく試して、早くフィードバックを回すサイクルを繰り返すしかないというのが今行き着いている答えです。決めすぎずに進んでみて「ダメだったね」を素早くやっていくしかないかなと思っています。 |
| 芳賀 |
お二人がおっしゃる通りで、ツールの変化は本当に早いです。それでも設計の考え方や判断の責任は人間に残るので、そういった力はむしろ磨き続けていかないとですね。 |
─ 今回の取り組みで手応えや効果を感じている部分はありますか。
| 北原 |
今取り組んでいるAI駆動前提の開発が、世の中の技術記事やテックカンファレンスで語られている内容と遜色ないレベルにあると実感しています。「世間にはバリバリやっているエンジニアがいて、周囲はもっと技術的に進んでいるんだろうな」というイメージを正直持っていたのですが、外の世界を見れば見るほど、自分たちがやっていることが将来を見据えたプロセスや技術に触れているんだと感じられるようになってきて、エンジニアとして自信がついてきました。 |

─ スリーシェイクの支援スタイルについて、率直なご意見をいただけますか。
| 北原 |
正直なところ、スリーシェイクさんをベンダーという感覚でほとんど見ていないんです。正解がないAI活用やモダンなプロセス作りにおいて、『どうすればもっと良くなるか』をフラットに議論できる同じチームのメンバーだと感じています。技術的な刺激を常に受けられますし、共に悩みながら最先端の領域を開拓していけるので、エンジニアとして純粋にすごく楽しいなと思っています。 |
【今後の展望】2026年パイロット適用を経て、全社の標準技術へ
─ 開発プロセスの刷新・コンテナプラットフォームへの移行について、今後どのようなマイルストーンを描いていますか。
| 丹羽 |
2026年度を新しい開発プロセスとコンテナプラットフォームの本番適用フェーズと位置づけています。実際のシステムへの適用を通じて課題を抽出し、フィードバックで改善しながらスケールさせていく計画です。特に力を入れたいのは、本番適用の完遂と、それを社内の標準として定着させていくことです。 |
─ 新卒育成などを含む人材観点での取り組み構想などもあれば、お聞かせください。
| 丹羽 |
検証チームとは別に、実務部門への展開を担う「イネーブリングチーム」をすでに組織しています。AI駆動開発やCI/CD・テスト自動化、コンテナ開発を集中的に習得しながら、現場への展開を担う役割です。新卒育成を含めて、この新しい開発プロセスと技術がTIIS全体の標準技術になるよう、既存社員・新卒・キャリア採用者を問わずオンボーディングの仕組みを整えています。インターンシップのプログラムへも導入を進めているところです。 |
─ 今後のスリーシェイクへの期待があればお聞かせください。
| 加賀屋 |
当初はどこまで踏み込んでご相談や依頼をして良いのだろうと遠慮することもあったのですが、最近は本当に色々なことを気兼ねなく相談できる体制に助けられています。これからもお互いに何でも言い合いながら一緒に取り組んでいけたら良いなと思っています。 |
| 丹羽 |
スリーシェイクさんの高い技術力と、共に走り続ける姿勢に引き続き期待しています。私たちのミッションは個別の技術を導入することではなく、技術的な取り組みを通じて変革をし続けることなので、手を変え品を変え色々とご一緒できたらいいなと思っています。スリーシェイクさんには恐ろしいレベルの方々が沢山いらっしゃるので、せっかくなので本当に何でも言い合いながら知見を深めていきたいです。 |
─ (To:スリーシェイク)スリーシェイク側から、今回の支援のやりがいと今後について聞かせてください。
| 芳賀 |
一緒に議論したことがチームのやり方として取り込まれていくのが、素直に嬉しかったです。TIIS様の皆さんが積極的で温かかったからこそ、単なる「教える/教えられる」ではない関係で進められたと思います。同じエンジニアとして、これからも一緒に手を動かしつつ、得られた知見をAgent Skillsを始めとしたチームの資産として、さらに定着させていきたいですね。 |
| 荒木 |
提案した手法が実際に組織内でのGemini Enterprise運用に活かされているというお話を聞けたとき、やりがいを強く感じました。自分の成長とクライアントへの価値提供が同期している感覚が、この仕事の醍醐味だと思っています。Gemini Enterpriseはアップデートが続いており、今後もTIIS様のニーズに即した活用パターンをより多様に提案できるよう、取り組んでいきたいと思っています。 |
| 佐藤 |
最終的に私たちがいなくなっても良い状態が続く組織を作ること、それが変わらないゴールです。TIIS様の自走をしっかり支え続けながら、その姿を一緒に目指していきたいと思っています。 |